私たちが取り組む社会課題
【人と野鳥の共生が求められる時代へ】
日本にはツバメ、ハト、カラスをはじめ、多くの野鳥が人々の暮らしの身近な場所で生息しています。
これらの野鳥は、古くから私たちの生活や文化と深く関わりながら生きてきました。
しかし近年、都市開発や建築様式の変化、生息環境の悪化、人間との軋轢の増加などにより、多くの野鳥が厳しい状況に置かれています。
一方で、人間社会においても鳥による糞害や営巣トラブルなどの問題が発生しており、地域住民や施設管理者が対応に苦慮するケースも少なくありません。
私たちは、この問題を「人か鳥か」という対立構造で捉えるべきではないと考えています。
人間の安全・衛生・快適な生活を守ることと、野鳥の命や生態系を守ることは、本来両立できる課題です。
そのためには、科学的根拠に基づく管理と、命への敬意を両立させた新しい共生モデルが必要です。
ツバサジャパンは、傷病鳥の救護、野鳥保全、非致死的管理手法の普及、調査研究、政策提言を通じて、人と野鳥が持続可能な形で共に生きられる社会づくりに取り組んでいます。
【ハト捕獲問題についての考え方】
「駆除ありき」ではなく「共生を前提とした対策」を
ハトは古くから人間社会の近くで暮らしてきた身近な野鳥です。
しかし近年、一部地域では糞害や営巣によるトラブルを理由として、捕獲や駆除が行われる事例が見られます。
私たちは、人々の生活環境を守るための対策そのものを否定するものではありません。
しかしながら、野鳥の命を奪う捕獲や駆除は、本来、十分な予防措置や環境改善を行った上でもなお解決が困難な場合に検討されるべき最終的な手段であると考えています。
ネット設置や侵入防止対策、営巣抑制措置など、被害を軽減するための方法は数多く存在します。
私たちは、まずこれらの非致死的な対策を優先し、その効果や運用方法について社会全体で共有していくことが重要であると考えています。
また、捕獲や駆除が実施される場合についても、その必要性や妥当性、代替手段の検討状況などが十分に説明される透明性の高い運用が求められます。
ツバサジャパンは、人間社会の利益と野鳥の命の双方を尊重しながら、対立ではなく共生を目指す立場から、この課題に向き合っていきます。
【政策提言活動】
~命を尊重する社会制度の実現を目指して~
野鳥保護は、一人ひとりの善意だけで実現できるものではありません。
社会全体の仕組みや制度、行政運用が適切に機能してはじめて、人と野鳥の持続可能な共生が可能になります。
ツバサジャパンは、現場での救護活動や市民相談を通じて得られた知見をもとに、行政機関や関係団体に対する提言活動を行っていきます。
私たちが目指しているのは、対立や批判ではなく、より良い制度運用への建設的な提案です。
具体的には、
・傷病鳥救護体制の充実
・野鳥保全に関する市民啓発の推進
・非致死的な鳥類管理手法の普及促進
・捕獲許可制度の透明性向上
・野鳥保護行政における科学的知見の活用
・市民・行政・専門家の連携強化
などの課題について調査研究を行い、必要に応じて提言を実施していきます。
私たちは、人間社会の利益と野鳥保護の両立を目指し、未来世代へ豊かな自然環境を引き継ぐための活動を続けてまいります。
命への敬意が制度や運用の中にも息づく社会の実現こそ、ツバサジャパンが目指す政策提言活動の原点です。
